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「できないのは本人の努力不足だ」という理不尽さを、理解していない指導者や親が多すぎる

「できないのは本人の努力不足だ」という理不尽さを、我々大人は理解しないといけない。

勉強が苦手な子に対して「これはこうやるに決まってるだろ」と当たり前を押し付ける人がいます。「こんな当たり前のことも知らないなんて」といった感じで。頭の良いこだわりの強い指導者や親によくあるパターンです。

子どものことをよく知っている親でも、自分の当たり前を押し付けてしまうことはよくあります。自分にとっての当たり前のことはできて当然と思うのはもっともです。特に勉強のことになると、その傾向が顕著になります。

ただその当たり前が、その子にとっての当たり前であるというのは正しくありません。

 

なぜか。それは得意な人にとっての当たり前であって、勉強が苦手な子にとっての当たり前ではないからです。

「その説明は一度教えたはずで、基本的な問題さえできないのは本人の努力不足だ」と思うかもしれません。

集中していない子をみては、「本気で取り組んでないから、知識も頭に入ってこないのだ。」と思うでしょう。

しかし、10年以上勉強が苦手な子を中心に指導してきた私からすると、それは勉強が得意な人間の放漫さではないかと思えてしまいます。

苦手な子にとっては一度言われただけでは覚えられないし、努力してもなかなかできるようになりません。苦手なことなんですから。

それなら得意な子はたくさん努力しているからできるのかと言うとそうではなく、できる子は簡単にできるからできるのです。(もちろん努力してできるようになっている子もいます。)

 

もう少しわかりやすく、スポーツのことに例えてみましょう。例えばスポーツで苦手な競技があると想像してみてください。

その苦手な競技のやり方を、先生に基本から応用までていねいに教えられても、苦手なことなのでなかなか上達しませんよね。すぐにできるようになる子となかなかできるようにならない子がいるのは当然です。

そういった苦手な競技に対して「一度教えたのになぜできないんだ。こんなの当たり前だろ」と指導者や得意な人が言ってきたらどう思いますか。

とても理不尽に感じますし、やる気がなくなってしまいます。ただでさえ 苦手な競技なのに、さらに当たり前を押し付けられて劣等感を感じてしまう。

そんな競技を好きになるわけありません。勉強もまったく同じです。スポーツに置き換えると、少し考えれば理解できることではないでしょうか。

 

スポーツで考えるとわかりやすいことなのですが、なぜか勉強というカテゴリーで考えると「あたりまえ論」を振りかざしてくる人が増えてきて、話が難しくなってしまいます。

まずは「勉強の当たり前」は苦手な子にとっては当たり前ではない、という視点に立ちましょう。自分の当たり前や自分の常識をそのまま子供に当てはめない。そうすると自ずと子どもたちへの接し方が変わってきます。

今この子がどの辺りでつまずいているのか、今どのレベルにいるのか、それを注意深く観察しながら、その子その子にあった指導をしていく。そうすることで、やる気をなくさず最短で成長できるのです。

 

親子関係でもそうです。「なんでこれぐらいができないの?」「あの高校ぐらい受かって当然でしょ?」「自分が学生の時はこれぐらいできて当然だったよ!」など、自分の当たり前を押し付けないことです。

もちろん子供の勉強に気を配りアドバイスをしてあげるというのは大切なことです。ただし当たり前を押し付けないこと。 当たり前を押し付けられた時点で、子供はその物事に対してやる気をなくしてしまいます。

「なんでこれぐらいもできないの?」と苦手なことに対して、他人の当たり前を押し付けられたらどう思うか。もうおわかりですよね。やる気をなくしてしまい、残るのは劣等感だけ。

苦手なことにたいしては、一人一人の レベルに合わせた課題を与え、それを乗り越えることによって自信をつけ能力を高めていく。そんな一人ひとりの能力に合わせ個別に対応していくことが、親子関係でも必要ではないでしょうか。

 

まずは自分の中の「当たり前という常識」を取り払って、フラットな目線で子どもを見てあげて下さい。そうすることで子どものことがもっと理解できるようになります。

この記事を書いた人

中島 元気
ナカマ株式会社代表 / Link&Connect編集長 / なかま塾塾長 / 趣味はサッカースタジアム訪問
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