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なぜ家庭教師はダメなのか

なぜ家庭教師はダメなのか。冷静に考えればわかることである。

家庭教師のメリット

まずは家庭教師のメリットを考えてみよう。

家庭教師のメリットで一番に上がるのは、子ども1人に先生1人が教えてくれる点であろう。授業時間中は先生が横について懇切丁寧に教えてくれる。

次に挙げるならば、やはり自宅で出来るという点だろう。送迎の手間もなく通塾にかける時間も必要ない。家を掃除しないといけないというちょっとしたデメリットはある。

あと保護者の目が届きやすいとも言える。保護者がずっと監視するわけではないが、ある程度は保護者の目に届く範囲で授業を受けることができる。

 

家庭教師のデメリット

それでは、家庭教師のデメリットはなんだろうか。

まず一般的に授業料が高い。これは時間中1人の先生を完全に拘束する以上避けられない問題である。世間一般のイメージでも家庭教師は高いというイメージがあるだろう。

あとはメリットにも上げたことがデメリットにもなりうる。家でみてもらえるというのはメリットでもあるが、逆に家の中に入れたくない親にとってはデメリットだ。

ただ、この程度のデメリットなら、なんら問題はない。ダメなんて言わない。これらのデメリット以上に、家庭教師には大きな問題がある。

 

それは、「担当する講師」の問題である。

簡単に言うと、あたりはずれがひどすぎるのである。

家庭教師は基本的には、大学生のアルバイトである。大学生のアルバイトが悪いのではない。この大学生が、子どもの対応や教え方について、何も研修も受けずにいきなり授業をするということだ。

 

家庭教師と比べられるものに、個別指導塾があるだろう。

家庭教師と同様に、担当する講師は、大学生のアルバイトがほとんどだ。

ただ、個別指導塾では、この大学生のアルバイトに研修を行う。塾によって違うが、子どもの対応のしかた・教え方・受験の知識など、最初の研修+定期的に研修をしていく。家庭教師にはこういった研修がないところが、ほとんどだ。

あと、「この子にどういった指導をしていくか。」「志望校合格へ向けてどういう受験勉強をさせていくか」などの知識は、ほとんどの大学生は持っていない。いや、持っている大学生もいるが、それは運だ。当たりクジを引かないといけない。かなり低い確率のクジである。

だから、その大学生講師が自分の経験や思いつきで指導をしていく。

個別指導塾であれば、担当講師とは別に、進路指導や受験計画を立てる社員がいるので、その点は安心だ。

そう、家庭教師はあまりにも、担当講師にギャンブルの要素が強いのだ。

 

塾には多くの過去問や教材があるし、生徒に合わせたカリキュラムを組める蓄積されたノウハウがある。カリキュラムを変更したければ、その場で教材を変えることだって可能だ。

担当講師がその場限りの思い付きで対応するような家庭教師では決してできない。柔軟な対応を望むならば家庭教師は一歩出遅れる。

家庭教師の市場規模が300~400億円で、予備校・学習塾の1兆円に比べて少ないのは、こういった問題の蓄積ではないだろうか。昔から強引な営業をしてきたツケもあるのかもしれない。

以上から、家庭教師でなければならないというメリットが見つからない。個別指導塾の台頭により家庭教師が衰退したともいえるが、現時点では「家に来てくれる」以外のメリットが見つからない。

 

家庭教師をうまく利用するポイント

さて、ここまで家庭教師のデメリットを書いてきたが、それでも家庭教師を利用したい方に、アドバイスをしたい。

同じ教育業界にいる人間として、家庭教師もうまく活用できる部分がある。あと、注意点も書いておく。

 

・有名大学や上位校を目指す学力の高い子が、「わからない問題だけ教えてほしい」という要望にはきちんと対応できると思う。自分でやれる子の最後のサポートとして利用するのはかなり有効だ。逆に、学校の授業についていけないような学力レベルの子が、家庭教師だけで学校に追いつくようになるのは難しい。

・受験計画を立てることができ、進路指導もできる家庭教師は少ない。ほとんどが経験のない大学生だからだ。それならば、費用は高くつくが、「プロ家庭教師」に頼むのも手だ。普通の家庭教師だと「いい先生」にあたるかどうかはギャンブルになるが、経験のあるプロならその点は安心だ。ただし、費用は驚くほど高くつく。

・「週1回の60分で5教科指導」なんてよく聞くが、週1回で5教科は無理だ。なんの計画もなく、わからない問題を教えるその場しのぎの授業になってしまう。結果を出すにはせめて週2回は指導時間が必要だ。そういったことも含め、子どもの学力や目標に合わせてアドバイスしてくれるような家庭教師の先生に担当してもらえれば、それは幸運だ。

・高額の教材を同時に買わせるような家庭教師は問題外だ。即断ろう。学校の教科書や学校からもらうワーク、市販されている教材で充分。あとは、ネットでの映像授業も非常に安価に利用できる。理想は、普段は自分で勉強をすすめ、家庭教師の時間に自分では理解できなかった問題を質問し解決する。そして家庭教師から普段の勉強計画について指導を受ける。これができれば、それは理想の家庭教師だ。

 

そう、家庭教師も使い方によっては、結果が出る。家庭教師も塾も、大事なのは使い方なのだ。

この記事を書いた人

太田 康仁
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