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個別指導塾の教室長の仕事を改革しよう

個別指導塾の教室長の仕事を改革しよう、という話。この記事は、業界の人向けのディープな話です。

 

多くの個別指導塾は、教室に社員が1~2名いて、その教室でトップの責任者のことを教室長と言う。

この教室長の仕事って簡単に言うと、教室を運営する仕事。この教室運営の仕事、大きな塾になればなるほど「営業」という側面が強くなり、生徒との関わりが減っていく。

塾で働く人って子どもに勉強教えたいとか、子どもの進路実現をサポートしたいなど、子どものために働きたい!という動機で働いている人が多い。ただ実際に働いてみると、営業の仕事が多いことに気付く。

うちの塾にも大手個別指導塾で働いていた元社員が数名いるが、みな「教室長の仕事って営業ですよね。」という。

 

営業とは具体的に言うと、「売上を上げること」であり、「生徒を増やすこと」「生徒を辞めさせないこと」である。

「生徒の成績を上げる」や「生徒を合格させる」ももちろん仕事としてあるが、「売上を上げる」という大命題の前には小さなことなのだ。

教室長は子どものために働きたいと一所懸命になればなるほど、「売り上げを上げる」という営業の仕事に押しつぶされ、子どもをほったらかしにせざる負えない現実に悩む。

その結果どうなるか。どうしようもない現実に押しつぶされ、「塾はブラックだ」と言いながら辞めていく。

これは、ある特殊な個別指導塾だけの話ではない。私が知る限り、大手の個別指導塾はこのような塾が多い。もしかしたら、今は変わっているかもしれないが、あまり期待はできないだろう。

 

私は、自分の塾を4年前に立ち上げてから、この教室長の仕事改革を行ってきた。

まず初めにやったことは、「営業の仕事をしない」ということだ。営業をしないことを軸に教室の運営方法を作っていった。

売り上げを上げるために教室運営をするのではなく、「生徒の成績アップ」と「生徒の志望校合格」に関連する仕事を最優先に、教室運営を行うようにした。

具体的には、
・営業電話はしない
・強引な勧誘はしない
・保護者への報告電話はしない
・辞める子を無理矢理引き止めない
・定期テスト前に保護者面談などしない
・講習売上アップのための電話や面談はしない
・売上ノルマなし

他にもたくさんあるが、ちょっと業界の話でよく意味がわからないと思うのでこれぐらいで。わかる人にはわかると思うが、業界の常識をことごとく覆している。

もし、上記したことを「うちも同じだよ」という塾があれば、それは素晴らしい塾だと思う。

まずやらないことを決めて、空いた時間を全て生徒対応につぎ込む。こうすることで、教室長は生徒対応の仕事だけに集中できる。

テスト前はテスト対策の指導に集中できるし、入試前は入試対策に集中できる。当たり前のことに当たり前に取り組める。

 

私も立ち上げ当初は一人だったので、もちろん教室長として働きながら自分で新しい教室運営を実験していた。やってみた結果、「なんと気持ちよく仕事ができることか!」と感動したものだ。

「生徒対応に集中できる」→「点数が上がる」→「生徒よろこぶ」→「友達を誘う」→「生徒が増える」→「売上が増える」という理想の好循環。

 

結果、何もないところから始めた無名の塾が、新規開校してたった8ヶ月で生徒数が100名を超えた。この生徒数100名という数字は、個別指導塾においてひとつの指標とされる数字で、1教室に100名以上生徒がいれば繁盛教室と言われるのだ。

それをゼロからたった8ヶ月で達成した。営業をせずに、これだけの生徒が集まったというこの事実を知ってもらい、少しでも業界が変わることを祈るばかりだ。

 

大手個別指導塾は5月に入り、これから夏期講習の売上確保に必死になっていく時期だ。うちはこれから、テスト対策の仕事に集中していく。夏期講習の売上のための仕事なんて1ミリもしない。

これが、本当の塾の先生の仕事なんだと思う。生徒と向き合える仕事って幸せだなぁ、とつくづく思う。

もちろん、うちの塾も理想にはまだまだ程遠い。この幸せを噛みしめながら進化し続け、業界の改革ができたらと思っている。

この記事を書いた人

中島 元気
ナカマ株式会社代表 / Link&Connect編集長 / なかま塾塾長 / 趣味はサッカースタジアム訪問
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